相続した老朽化物件4棟を2つの方法で再生
ご主人から4棟の建物を相続されたA様。しかしいずれも築40年超えとなりマンションの改善を行いたいとのことでした。

【立地を分析し、3棟のアパートをペット対応マンションに】

まずは、所有していた隣接する3棟のアパートを解体して、別の建物を建築したいとのことで、既に他社でもご相談されていたA様。収益性を高めるためにワンルーム60戸以上にするプランの提案を受けていましたが、私共では、以下の提案を行いました。
①3棟のアパート入居者20件を、6ヶ月以内に明け渡しを完了する。
②市川駅に近いものの大きな道路を渡り、横に工場がある立地条件では、賃料を維持し長期にワンルームの入居者を確保することが難しい。そこで、1LDK~2LDKタイプのペット対応マンションを建築する。

ペット共生型マンションとは、ペットとの暮らしを最適化した仕組みを備えたマンション。これらのプランをご提案した理由は、以下によるものです。
■ペットを飼っている方は住まいの変更が少なく、長期入居が見込まれる。
■近隣駅周辺に、ペット対応型マンションが無い。
■歩いて4~5分のところに江戸川の土手があり、散歩コースになる。
■通常マンションと比較し、賃料が10%高くても入居者募集が可能。
エリアの需要が高かったこと、また建物が大幅な差別化につながり、順調に運営が可能となりました。
【さらに、1棟の建物をフルリノベーション。金融機関交渉から工事まで。】

それから更に5年後、残り1棟にも着手しました。こちらはこれまでも退去があるたびにこまめにリフォームを繰り返していた賃貸マンション。それでも賃料は下落の一途を辿っており、費用がかさむばかりという現状に対し、根本的な改革が必要であると感じました。先に実施したペット共生型マンションでの実績もあり信頼いただき、マンションのフルリノベーションにも乗り出しました。

実施にあたり以下の点についてもA様にご提案いたしました。
①旧耐震基準の建築である建物の耐震診断を実施し、耐久性の問題を解決する。
②入居者の明け渡し実施について予算と期間を提案する。
③2DKの間取りを1LDKに変更する。使いやすい間取りに改善することで一室あたり賃料が2万円アップ。
④事業収支と借入について、金融機関対策を提案。
銀行からは築40年とあって融資を受けにくい状況でしたが、『建築確認がとれていること』『検査済証があること』『耐震診断の結果、新耐震基準に適合していること』を条件に融資が可能となり、新規に20年の期間で取り付け、1棟まるごとの工事を着工、無事に完了しました。

A様の物件は、2棟共に現在まで高入居率を維持されています。
※プライバシー保護のために一部情報は改変して記載しております。
掲載された各種の施策は対策当時の法令・税制等により行っています。